144号(2001年11月)5ページ
実習の感想 静岡大学教育学部三年 大滝 波美
私は今回、大学の実習で一週間動物病院で働かせて頂きました。今までオリやガラス越しでしか見たことがなかった動物たちに、食事を与えたり、小屋やオリの掃除をすることに、最初は不安もありました。しかし、病院で働いている方々に、病院内のそれぞれの動物たちの性質や性格、食べ物の好き嫌い、病院にいる理由など色々なことを教えていただくうちに、世話をすることに責任感も感じるようになり、動物たちのことを真剣に考えて仕事に取り組むことができたように思います。
午前中は掃除やたくさんの動物たちの食事の用意があり、忙しくて時間に追われてしまいました。しかし、少し手が空きふっと息をついたとき、不思議なことに「疲れたなー」とは思わず、「よしっ、がんばるぞ」と思えるようなやりがいのある仕事でした。動物園の方々と一緒に仕事をさせて頂いて、みなさんもいつもそんな風に感じながら仕事をしているように思いました。仕事をするための力の源が自分自身の心の中にあるような印象を受け、本当に素晴らしいなと感じました。
又、事前訪問として動物園へ来た祭に、何か実習でのテーマを見つけるようにと言われました。私は考えた末、動物園を題材にした絵本を書くことをテーマにしました。絵本というものは、動物園と同じように、楽しみながら、自然に子供の想像力や知識を広げてくれるものだと思います。実際、私が小さ い頃好きだった絵本の中には、今でも いろいろなアイデアを与えてくれたり、イメージを膨らませてくれるものがたくさんあります。私もそんな絵本を書いて、子供たちに読んでもらえたらいいなとずっと思っていたので、今回のことは本当にいいチャンスでした。そして、この実習中に動物の資料を見せて頂いたり、園内の様子や動物たちを近くで観察させて頂いたことで、ひらめきや気が付いてこともたくさんあり、絵本を書くためのよい材料を見つけることができました。
一週間、動物園のみなさんにいろいろと教えてもらいながら本当に楽しく仕事をさせて頂き、どうもありがとうございました。大げさな様ですが、大学生活の中で最も有意義な体験ができたと思っています。これからも様々なかたちで動物と接する機会を持つことができたら嬉しいです。