161号(2004年09月)3ページ
また行ってみたい 動物園をめざして
○○さん昨日の新聞見たか!。オイオイ昨日テレビで放映していたが凄いな・・。
最近、職場内ではこんな会話がやたらと多く耳にされます。それというのも北海道のある動物園での1ヶ月の入園者数が上野動物園を抜いて全国一位となったのです。このことは我々同業の動物園関係者にとっても驚きの一言です。数年前には年間入園者数の急激な減少により閉園の噂を耳にしたこともある動物園ですから尚更のことです。
10年以上前から全国各地の動物園は、少子高齢化現象や、生活様式の変化またレジャーの多様化などの影響で入園者が徐々に減少してきており、閉園や規模縮小、そして最近では外部経営委託など動物園も社会変化と共に変革の岐路に立たされています。
もちろん、日本平動物園も例外ではありません。
開園以来35年経過し、老朽化した獣舎も耐震工事で何とか対応しながら、数年前から新しい動物園構築を目的として新整備計画を立ち上げ、職員の英知を結集し粘り強く実現に向けて頑張っています。
一方では、季節ごとの各種イベントを開催し来園者に一日楽しんでもらえるよう工夫をしています。
また、動物園の使命でもある教育面で、「動物を理解し、愛情と思いやりを抱いて生活し、それを次世代に伝えて行ける人を育むため」園内に解説パネルの設置、国内でもトップクラスのふれあい活動、資料の展示充実、月一回のZooスポットガイド、わ くわくアニマルガイドなどを行っています。
学校団体対象には幼児教室、体験学習、校外学習、ボランティアによるツアーガイドや、職員お手製の七つ道具を片手に学校に出向き、日本平動物園ならではの動物達の驚異、能力、物語などを伝えることにより、一人でも多くの子供達が実際に動物園に行って見たくなるような希望と想像力を涵養する出張動物園ガイドを行っています。
その他夏休みのサマースクール、ホームページの開設、「でっきぶらし」などの発行と、市民の皆さんに親しんでもらえる動物園創りを目指しています。(海野隆至)