でっきぶらし(News Paper)

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近況 〜オオアリクイ〜

昭和56年11月18日に、3頭のオオアリクイが展望地のアルダブラゾウガメ舎隣に、新たに建てられた獣舎に収容されました。
3頭の内訳は、オス1頭・メス2頭で、入舎時の体重順に番号をつけ区別することにしました。NO1のメスの体重は31.4kgで、成獣と思われ、NO2のメスは18.6kgで若く、NO3のオスは4kgで完全な幼獣であります。
同年11月20日に、NO1を放飼場に出したところ、フェンスを登り脱走寸前におおさわぎとなりました。翌日、脱走防止の工事が急遽行われ、22日の公開にまに合う事ができました。
NO3は幼獣の為、NO1の背に器用に乗り、1日中食事と寝る時以外は離れず、NO1も排便の時なめてあげる等、面倒を良くみています。入園者は、そのほほえましい姿を見て、親子だと思っているようです。餌は鶏肉のミンチに犬用のミルク・卵黄・整腸剤・カルシウム等を湯で溶かし、混ぜ合わせて朝夕与え、昼は、ゆで卵を細かくつぶして与えています。
 最初に使用したミルクが、動物商で与えていた品と違うものを使用した為、1頭が全然食べなくなり、前の品に換えたところ食べだしました。味と臭に神経質な様子がみられました。
最初のころは、落着かないのか食欲もむらがありましたが、日数の経過とともに、食欲もでてきて体重も増加しました。特にNO3のオスは、60日後には4kgから9kgと倍以上に増え、その頃より母親がわりのNO1の背中から降りて遊んでいる時間が多くみられるようになってきました。
来園したのが、季節的にも寒くなる時なので心配しましたが、寒さにも意外に強く、寝室にはフロアーヒーター・赤外灯・温風機で暖房していますが、今のところ問題はない様に思われます。日中は、晴天で風さえなければ、放飼場に出てあちらこちらに器用に穴を掘って、元気に遊んでいる姿が見られます。

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