でっきぶらし(News Paper)

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野鳥 〜池に集まる野鳥〜

動物園には2つの池があります。開園前からあったもので、サギやカモ類がみられたそうですが、動物園建設工事の為、一時姿が見られなくなりました。けれど、園で放し飼いにしたコブハクチョウ・コクチョウ・アヒル・ガチョウ等の姿に安心したのか、2〜3年後にはコガモ・マガモ・ゴイサギ等が見られるようになりました。
その後、種類、数ともに増えつづけ、今では、カモの仲間が約1200羽、サギ類が約800羽を見る事ができます。
その内訳は、カモの仲間、コガモ・マガモ・カルガモが圧倒的に多く、ヒドリガモ・ヨシガモ・オナガガモが普通見られますが、なぜか今年だけオナガガモがきていません。その他時々訪れるのは、オシドリ・トモエガモ・シマアジ・ハシビロガモ・ホシハジロ・キンクロハジロ・ミコアイサ等があります。
サギ類では、ゴイサギが最も多く、次に多いのがコサギで、続いてアマサギ・アオサギ・ダイサギ・チュウサギ・ササゴイ等が記録されています。このうち、ゴイサギとコサギは、コロニーを作り多数繁殖しています。さらには昨年、アオサギが繁殖に成功するのを確認しています。静岡県内で確認されたのは初めてと思われるので、貴重な記録だと思っています。
以上のサギ、ガンカモ科以外にも、いろいろな珍客が訪れています。変わったところでは、コアジサシやウミウが来たこともあります。カワセミ・バン・カイツブリ・ミミカイツブリ・イソシギ・ハマシギ等が、2〜3日いて姿を消し、また現れたりもしています。
このように多くの野鳥が集まって来てくれるということは、動物園にとって大変ありがたいことで、非常に得をしているということです。何しろ、あれだけの数の鳥を飼うとなると、餌代だけでも相当な出費になりますし、施設を作る必要が全くないわけですから、こんなにいいことはありません。
今後は、いつまでも鳥たちが生息しやすいように、環境を守って、暖かい目で見てやることが我々の使命だと考えています。
(渡辺明夫)

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