でっきぶらし(News Paper)

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動物病院だより

今月は、ブラッザゲエノン、リスザル、インドオオコウモリ、アメリカバイソン、カルフォルニアアシカ、フンボルトペンギン、そしてオランウータンといろいろの出産があり、親子のほほえましい姿が、あちらこちらで見られています。
動物園で働く者として、出産という出来事は、一番うれしく感ずるものです。しかし、ふえたと喜べる動物ばかりでないというのが現状なのです。ふえても、引き取り手がない動物(ライオンやピューマ等)は、避妊を考えなければならない状態なのです。
避妊の方法として、
(1)隔離・別居法
(2)産後長期授乳法
(3)薬物による方法
・経口
・注射法
・カプセルを皮下にうめこむ方法
(4)卵巣摘出・パイプカット
などの方法があります。(4)の方法をとると、まったく子は生まれなくなってしまいます。
今回、私達が行ったホルモン剤を皮下にうめこむ方法では、その薬理効果がなくなれば、再び仔を産ませることができ、一時避妊という形がとれるのです。
ライオンで、状態がよければ、ピューマにも行う予定です。

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