でっきぶらし(News Paper)

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ウサギVS爪切り

皆さん初めまして!新人飼育員の大胡(おおご)と申します。今年の3月に専門学校を卒業したばかりの新社会人です!元気いっぱい日本平動物園を盛り上げたいと思うので、温かく見守っていただければ幸いです。私はふれあい動物園で働いていて、担当動物はウサギになります。

実は、ふれあい動物園にはたくさんのウサギがいます。触れられるのが好きな子、ご飯をいっぱい食べる子、警戒心が強い子、掃除中に担当者の長靴を噛んでくる子、みんな性格などが違ってとっても可愛らしいです。今回は、そんな個性豊かなウサギ達が一貫して 嫌いなものを紹介しようと思います。

ウサギ達が嫌いなもの、それは……『爪切り』です!!撫でられるのが好きで手を近づけるとすり寄ってくるウサギでも、これだけは無理!と逃げ回ります。ウサギの爪は他の動物と同様伸び続けるものです。伸び続けた爪を放っておくと何かに引っかかった際に折れてしまい血が出たり、かかとに負担がかかり皮膚炎の原因となったりしてしまいます。ウサギ達に痛い思いをして欲しくない担当者としては、爪はなるべく短く維持したいものなのです。

ですがウサギ達にとってはそんな事情は知ったこっちゃありません。嫌なものは嫌なのです。さぁ爪を切るぞ!と膝に乗せればトルネードの如く暴れます。後ろ脚を蹴り上げ、隙を見ては逃げようとする、もの凄い抵抗ぶりです。そのまま暴れさせておく訳にもいかないので、ウサギ達のもろい骨が折れてしまわないように優しく、しっかりと保定して爪を整えていきます。

ここで難しいポイント!!ウサギには白い爪の子と黒い爪の子がいます。白い爪の子は血管が透けて見えるので切るのが比較的簡単です。しかし黒い爪の子はなかなか難しい!血管が見えないので傷つけないよう細心の注意をはらい、時にはライトを当てて血管を見ながら切るようにしています。また、これらの作業は素早く終わらせないとウサギにとって大きなストレスになります。ウサギの爪切りは素早く丁寧に作業を行うことが大切です。

爪切りが終わり、よく出来ました〜と部屋に戻すと怒りのスタンピング(後ろ足でダンっと床を鳴らす行為)と共にそっぽを向いてしまいます。よく無表情だと言われるウサギですが、このように嫌なことがあったときの表情はとてもわかりやすいです。鼻をブッブッと鳴らしてしばらく怒りをアピールしています。爪切りをするごとにウサギ達に嫌われていく気もしますが、健康のためならいたしかたなし…ごめんねの代わりにおやつの青菜をあげると、若干こちらを警戒しながらもモシャモシャと食べ進めます。ちょっとすねている姿がとっても可愛らしいです。

と言うことで!今回はウサギの爪切りについて紹介させていただきました。皆さん、日本平動物園にいらした時はぜひ可愛いウサギ達に会いに来てください!

大胡 穂夏

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