132号(1999年11月)11ページ
シシオザル 7頭目のおめでた
シシオザルはオナガザルの仲間で、尾の先端が房状になっていてちょうどライオンの尾に似ているところから名付けられたサルです。シシオザルも、希少種で国際血統登録がされています。
当園のシシオザルは、お父さんとお母さんそして子供2頭の家族で生活していましたが、12月8日に新しい命が誕生しました。出産した当日、すぐ上のお兄ちゃんはお母さんに甘えようと、胸に抱きつきに行ったところ、どうやら一撃を食らったらしく、右足に傷を負ってしまい、しょんぼりしている姿が見受けられたのです。「あんたは、もうお兄ちゃんでしょ!」とでも言われたのでしょうか。
最初の4頭目までは子育てのできないダメお母さんだった彼女も、今は、すっかり落ち着き浮「、子供にしっかり群の掟を教えてくれています。そしてお姉ちゃんも子供に興味があるらしくお母さんのそばに行っては、様子を伺っています。こうして娘も子育てを学んでいくのでしょう。
このようにサルの群をじっと見ていると、私たちよりずっとしっかり社会のルールを子供達に教えているように思い、現在の人間社会のいびつを考えされられます。
あなたも時間をかけてじっと動物の家族を眺めてみませんか?そこから何か感じるものがあるかもしれませんよ。