120号(1997年11月)7ページ
1997年をふりかえって【レッサ―パンダ釧路より来園】
当園のシンボルマークをご存知でしょうか?ゾウ?シマウマ?キリン?実は「レッサ―パンダ」なのです。
現在、野生動物の中で絶滅の危機に瀕している種を守ろうと、ワシントン条約をつくり、いろいろな規制がされていることをご存知かと思います。
そうした中で、飼育下の血統登録が始まり、状況把握がなされるようになりました。そして「レッサ―パンダ」の国内血統登録を当園が担当することとなり、当園のシンボルマークがレッサ―パンダとなったのです。
血統登録を開始した10年ほど前では30頭ほどでしたが、年々繁殖に成功し、現在では約180頭となり、世界で飼育されている49%を日本で飼育するに至るようになりました。
しかし、国内で飼育している園館すべてで繁殖がうまくいっているわけではありません。レッサ―パンダにおいても相性というものがあるようです。
当園でも2度ほど繁殖したのですが、いずれも成育できずにいました。そうしていたところ、釧路市動物園よりメスを貸し出してもいいという話が持ち上がり、昨年2月に借り受けることにしました。
レッサ―パンダの発情期は1〜3月といわれています。昨年はちょうどその時期での同居となりましたが、発情兆候は残念ながら見られませんでした。しかし、12月頃から追尾が見られていることから、平成10年おめでたのニュースが聞かれるのでは、と期待が高まっています。