112号(1996年07月)8ページ
あらかると 「ノガンの逆襲」
皆さん「ノガン」を知っていますか。タンチョウの隣にいるのですが、たいていのお客様は「なんだ、ガンか」と言いながら通りすぎてしまいます。ガンとは言っても、ツルの仲間なのですが・・・。
その“ガン”についてのお話です。彼らに餌を与えると、おこぼれにあずかろうと、ところによってはカラスが来たり、ハトが来たり、スズメが来たりと、それはそれは賑やかになります。フライングケージなどは、まるでスズメの為に餌を与えているようなものです。
ノガンのところも例外ではありません。餌がくるのを今か今かと待ちくたびれたかのようにスズメが集まってきます。私達は、それを当たり前のこととして受け止めてしまって、追い浮チたりはしなくなっています。
しかし、ノガンはどうなのでしょう。担当してからまだ3ヶ月余りしか経っていませんが、6、7羽のスズメがノガン舎の中で死んでいるのを確認しているのです。どう考えても自然死には思えません。
前担当者に聞いたところ、やはり度々スズメが死んでいたとのことです。どうもノガンの仕業ではないか!?そんな気がしてきます。・・・ということは、スズメがノガンの餌を失敬しにきたところを逆襲されたのでは、と思えてなりません。
大切な餌を横取りされた恨み? 直接見た訳ではないので言い切れませんが、餌を失敬しにきたところを逆襲にあっていると見てほぼ間違いないでしょう。
(鈴木和明)