107号(1995年09月)3ページ
動物の変身(鳥類編)
どの動物の赤ん坊であれ、それぞれの可愛らしさがあります。母親の、時に父親でさえも、普段とは違う慈しみに溢れた姿を示し、見る者の心をほのぼのとさせてくれます。その親子を対比して、哺乳類ではまず間違うことはありません。たいていが親のミニチュアって感じで、色模様はそう変わっていないものです。しかしながら、鳥類は違います。違っていて当たり前です。親と子を分けてしまえぱ、それはまさしくクイズものです。十問出されて七〜八問の正解なら、相当に鳥に通じていると言えるでしょう。私?苦手ですから半分正解なら上出来でしょう。
たとえば、旧から新熱帯鳥類館へと続いて飼育されているアカガシラエボシドリ、成鳥は赤と緑でカラフルに彩られていますが、孵化したばかりは何色と思われますか。くちばしを除いて、驚くほど真っ黒なのです。時を経て見事に変身するのですが、それが普通です。