69号(1989年05月)7ページ
フライングの無法者【新たなる無法者は…】
たった一週間見ない間に、ツクシガモのひなは一段とたくましくなりました。行動範囲もぐっと広くなり、親にべったりでもなくなっています。
池で泳いだり潜ったり、餌を食べたり、そこら中をちょこまかする様は、のどかで平和そのものです。しかしながら、親の視線を追うと、近づく者に対する敵意はあらわです。
目の前で、オシドリとオナガガモがあっという間に追い浮?れました。私に対しても、一応の敬意は表するも、ゆっくり間合いをおきながら逃げ、ひなを守る意思がはっきり出ています。
何のことはない、カナダガンのミニュチュア版です。あそこまで激しくなるのかならないのか、まあしばらくはひなの成長共々ゆっくり眺めることに至しましょう。
(松下憲行)