60号(1987年11月)3ページ
レンズから見た動物たち「好きこそカメラの上手なる?」
皆さん、飼育係は全ての動物が好きだと思っておられるでしょうか。実際には、嫌いとまではいわないけれど好きともいえない動物もいるものです。その微妙な気持ち、分かって貰えますか!?
これが写真のできばえに何ともいいようのない感じで影響します。好きな動物の時は、シャッターチャンスを待つ時間がとても楽しく、かつ集中力もぐんと増し、おのずと撮る回数も増えてゆきます。
好きでない動物だと、そうは参りません。カメラを構えても、ものの5分も経たない内に集中力はなくなり、キョロキョロと周辺を見回したりするうちにアクビまで出る始末です。仕方なく現場を離れて気分転換したりします。
これじゃあ、チャンスがあっても撮れる道理がありません。ある程度のところで、ついついお茶を濁してしまいます。これが俺の限界だよと・・・。
もっとも見る人が見れば「えらそうなことをいったって、さして代わり映えしないできだよ。」といわれそうですが・・・。まあ一度「ZOOしずおか」も見てください。
(池ヶ谷正志)