でっきぶらし(News Paper)

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動物の食べ物 第9回 夜行性動物館その2 

 現在、夜行性動物館において飼育されている動物は、13種類。全体の1割にも満たぬ種数ですが、内訳は実に様々で、分類からも地域からも、決してひとつの系統に収まりません。 だからといって、餌までひとつひとつの種類をバラバラにとは、とても無理で無茶な注文です。「ねりえ」は、そんな中からの発想ではなかったでしょうか。嗜好と栄養のバランスを考えてです。 
 「ねりえって何?」「何を混ぜているの?」「どの動物に与えているの?」疑問に、かつ不思議に思われるでしょう。ねりえの元は、まず馬肉。それもスジの多いところは駄目です。とてもミンチにできないからです。それが多いと担当者は実に嘆き、一生懸命切りとっている声色は非常に荒々しくなってしまいます。
 次にドッグフード。犬の餌だからといって、犬以外に与えてはいけないという法はないでしょう。犬もれっきとした食肉獣。それに関連する動物には充分使えるという訳です。それに栄養を補給する形で、食肉獣用の粉ミルクが加えられています。ビタミンやミネラル等の微妙な栄養はこれでまず補え、かつ高たん白質ときていればなるほどとうなずけます。
 主成分はこの3種類です。でも、それだけではありません。更に卵黄や煮イモ、それに青菜までもが混ぜられているのです。そして、それらは4種類の動物に与えられています。

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