62号(1988年03月)8ページ
動物病院てんやわんや〜人工哺育抄〜◎ヒョウ、その後
ヒョウはどうした!?全体にいちばん無視された存在でした。クロヒョウの人工哺育を含めれば、かつてのマントヒヒの6回をしのごうとする回数で、かつ育て上げても貰い手を探すのは並みの苦労では済みません。
誰かが言ったダモノ(駄物)。モノによって差別するなんてけしからん話ですが、育てる側に全くないといえばウソになります。そんな肩身の狭い思いのせいか、とにかくおとなしいのです。オスでこんなおしとやかなのは初めてのことでした。そのためでしょう、人工哺育されている中で一番の人気者です。マスコミの取材も彼が一番。何かがあるとすぐに引っ張り出されていました。
昨年驚く程の取材があったピグミーマーモセットは、今回は全くといっていいほどなし。園内においてさえ無関心。私自身でさえ数枚の写真を撮っただけです。