132号(1999年11月)9ページ
あらかると 「夜の動物園見学」
動物園も開園30周年を迎え、記念事業として1年を通じ様々なイベントをやりました。その中のひとつに、夜の動物園見学がありました。
今までは、年1回動物園友の会会員を対象としてやっていました。が、今回は一般入園者を対象に2回行なわれました。
人気は予想以上で、定員200名のところに10倍以上の2千名を超える応募が・・・。担当者はただびっくりです。
昼間の時とはまた違う動物の姿を見られる期待が人気の秘密でしょうか。とは言っても、全部の動物を見せるわけにはゆきません。パニックに陥りやすい小動物や鳥類は除かれます。参加者は20名ほどに分けられ、それに飼育係2名と友の会のボランティアの方1名が案内に付き添いました。懐中電燈を持ち、動物がびっくりしないように灯りを向けエピソードなどを話しながら園内を一周しました。
予定時間は一時間になっていましたが、雰囲気は次第に盛り上がりました。参加者からは質問などが多数あり、ほとんどの班が予定の時間を超えてしまっていました。
園内を案内する私の予想では、トラ、ライオン、ゾウ、キリンなどが人気だろうと思っていました。確かにそこそこの人気がありましたが、案外参加者の強い反応があったのは、夜行性動物館でした。
昼間の夜行性館は経験されていたと思います。が、日中は当然のことながら夜の状態にしてあります。夜に内部を見学するということは、逆に昼の状態になっているということ。それは新鮮さがあって明るく見やすく、動物もそこそこ動いてくれたりして、ここでけっこう時間をかけてしまいました。
もう1ヶ所は、飼料室と調理室でした。これは予定に入っていなかったのですが、午後7時頃だとまだ明るくて夜の動物園見学の雰囲気ではなく、暗くなるまでの時間つぶしでした。これが参加者には好評、数多くの質問を受けました。
園内見学が終わった頃は、よかった、面白かったと上々の雰囲気です。私も初めての経験でしたが、来園者を案内しながら歩くのは学ぶところが大です。私自身がいちばん収穫を得たのかもしれません。
(池ヶ谷正志)