でっきぶらし(News Paper)

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人工飼料

動物園で野生動物を健康に飼育していくのには、適正な給餌が必要です。野生で食べている餌をそのまま与えれば、これほど理想的な餌はありませんが、動物園では、無理な話しであります。
そこで、各動物に適した人工飼料(ペレット)が開発され、使用されています。特に多く使用されている人工飼料は、草食獣用ペレットです。キリン、ゾウ、ラクダの大型草食獣から、シカ、ヤギなどの中型草食獣まで使用しています。
このペレットの利点として、
(1)栄養的にバランスがとれている。
(2)無駄なく与えられる。
(3)取り扱いが簡単である。
(4)比較的長時間保存できる。
(5)価格の変動が少ない。
などの点があげられます。
このペレットだけを長時間与える事は、その動物に対して、心理的欲求不満の原因となるおそれがあります。野生動物は、生きるために必要な餌を探し、捕える(採る)ことに、1日の活動のほとんどが費やされます。
動物園では、ペレットを動物の餌とし、自然飼料(主に使用する時は根菜類)と配合させています。他に青草、木の葉等も与える事が必要と思われます。成長期、繁殖期などには、必要に応じて増減も考えてゆかなければなりません。

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