44号(1985年04月)12ページ
動物園こぼればなし◎いっしょに寝ましょう
園内を自由に歩き回っているクジャク、彼等の姿を見かけないことはまずありません。では、最近ホロホロチョウを見かけたことがありますか。
かつては、20〜30羽いたホロホロチョウも年々減って、今ではたったの1羽になっています。10数羽のグループで、鳴き声もうるさいぐらいに賑やかな日々を過ごしていましたから、ひとりぼっちで餌をついばんでいるのを見ると何とも哀れで、その寂しそうな姿は身につまされそうでした。
ある日の夕方、下の池の木を何気なく見上げると、クジャクが2羽眠りにつこうとしていました。そしてもう1羽が、クジャクにしては小さ過ぎる鳥が、どんどんその2羽のクジャクに近づこうとしていました。
驚いたことに、それはホロホロチョウでした。夜はひとりぼっちではなかったのです。気を留めて見れば、いつもそこで同じように眠っていました。クジャクさんと一緒に、今日も仲良くお休みなさい。
(飼育課員 八木智子)