でっきぶらし(News Paper)

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動物園こぼればなし◎ちょっとひと工夫

 一般に焼魚が好きな動物といえば猫が考えられますが、爬虫類が焼魚を食べるのは、あまり耳にしません。
 日本平動物園の爬虫類館はリフトで登った、景色のよい山頂に建てられています。その裏側にある調理室で飼育されているホウシャガメ(アフリカ・マダガスカル島に棲む。通称ヤジガメ、作業中の人に興味をもち首を突っ込んでくる)と東南アジア産のエロンガーターリクガメが焼魚を食べる爬虫類です。
 エロンガーターリクガメは、昨年の3月に動物商より購入されましたが、まだ子供、成長期であったのでカルシウムが欠かせませんでした。最初はミルウォーム(餌用の虫)を与えていたのですが、量的に多く与えられず、他に適当なものはないかと思案にくれました。
 いろいろ物色した結果、スッポンやワニガメに与えているワカサギを焼いて与えれば、ひょっとして食べるかもと思い、少し与えたところ、これが大受け。きれいに平らげてしまいました。
 現在1週間に2〜3回、1頭に5?p位のを1〜2匹与えていますが、換気の悪い調理室で焼くために臭いが充満。むしろそれがカメ達の食欲をそそる結果となり、首を長くして焼きあがるのを待つようになっています。
 ちょっとした思いつきで、こんなに喜んでくれるとは・・・。益々、カメ達が可愛くなってきました。
(飼育課員 後藤 昭)

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