52号(1986年07月)4ページ
思い出の動物達
暑い、暑いといいながらも、朝に夕に吹く風は涼しくなり、日毎に秋の気配を感じさせる比の頃です。残暑がきびしくへばりきっていた動物達も、ここへ来てようやく活気を取り戻しつつあるようです。
もっとも、秋にあるのはほっとするそよ風だけではありません。近づきつつある慰霊祭も、秋を象窒キるもののひとつです。信仰心など全くもたぬ身であっても、この時ばかりは心にチクリとくるものがあり、忘れようにも忘れられぬ動物達の姿が浮かんできます。
一年に一度ぐらいは、そんな彼らに心を傾けてもよいでしょう。思い出したくないことも、文章にしたくないこともままありますが、せめてもの“ざんげ”です。