64号(1988年07月)12ページ
エト展
昭和63年の干支は辰、辰にちなんだ事がらを1月1日〜15日迄、子供動物園横の資料館で実施しました。見学者には、タツの折り紙の折り方の印刷物を記念品として配布しました。
展示内容は、次に上げるものです。
1)実物のタツノオトシゴ展示(1月1日〜1月7日迄)
2)辰の郷土玩具(日本国内の代表的な張り子などの郷土玩具)
3)タツの折り紙(折り紙を使用して自分でタツを実際に折ってもらいました。)
辰年の動物とされる竜(タツ、リュウ)は、十二支の動物のうちで、ただひとつの、人間の想像力によって生まれた架空の動物です。昔から中国では、竜を神霊にfyさわしい万能動物として、天上、海中、地底の三界をすみ家とし、その姿、形は、頭は駝(ラクダ)に似、角は鹿(シカ)に似、目は鬼(オニ)に似、耳は牛(ウシ)に似、うなじは蛇(ヘビ)に似、腹は蜃(ミズチ)に似、鱗は鯉(コイ)に似、爪は鷹(タカ)に似、掌は虎(トラ)に似ているといわれています。
竜の姿に似ていることろから辰年には、タツノオトシゴ(竜の落とし子)が思いうかぶ人も少なくないと思いますが、これが、タイやヒラメなどと同じ硬骨魚に属する魚であるということを知っている人は比較的少ないようです。よろいを着たようなからだに、ウマを思わせる顔つきといった奇妙な姿で、しかも直立して泳ぐときては、魚と思われなくても致し方ないかもしれません。タツノオトシゴのおもしろい習性は、メスが産む卵をオスの下腹部にある育児のうでふ化させ、子魚まで育てることです。メスは、卵をオスの育児のうに産みっぱなしで、あとの母役はもっぱらオスがかたがわりする訳です。