でっきぶらし(News Paper)

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サルの話題を追って

 動物園の人気者、サル。表情の豊富さ、仕草について見惚れ、無邪気にはしゃぐお客様の姿が見られるのは、だいたいそのサルの前です。直感的に自分達と同属、同じ仲間だと感じているからだと思います。
 お客様からの投餌の影響を最も受けるのもサルです。つまり嗜好性がほぼ同じ。ヒトがおいしいと思うものはだいたいが好き。甘い物に目がないのは最もたる共通点です。
 と言いつつ、似て非なるところを持つのが彼ら。世界に二百種類もが生息しているのです。そこに亜種の違い、地域差が加われば、多種多様なんてものではありません。
 今、私が担当している、俗にポケットモンキーと呼ばれているマーモセット類にしても、なんと口がうるさく栄養のバランスを整えるのが難しいこと。ちょっと油断をすれば、毛づやが悪くなったり、骨が曲がったりで、そこにトラブルや病気が加われば泣きっ面ハチです。飼育係の表情も豊富になります。

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