でっきぶらし(News Paper)

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日光浴を楽しむのは…

 昨年十二月二十一日生まれのチンパンジーの「ジーコ」と今年三月十二日生まれのオランウータンの「ジュリー」を、それぞれ生後2ヶ月より園内の中央にある芝生広場において日光浴させています。
 入園者にはこちらの予想を上回る人気で、最初の頃は日光が恋しい時期なのに周りは黒山の人だかりになってしまったぐらいです。だもので、入園者を遠ざけていました。
 この頃やっと暑さが増して、木陰に二頭を置いてお客様に自由にさせて時には抱っこさせたりもしていますが、これがまた好評です。事務所には、今日はチンパンジーとオランウータンの子は何時から芝生に出すのかとの問い合わせの電話が頻繁にくるようになりました。
 夏休み中は時に人が多く、日光浴に連れ出すと終始体を触られ放しです。親子連れ等は、子供より親の方が喜んでしまって、子供が次へ行こうと催促されたりしています。
 二時間程の日光浴は二頭にとってさぞ疲れるのでは、と思いますが、オランウータンの方は要領がいいと言おうか、しばらくすると寝てしまいます。(寝たふりかも)。そうなればお客様もさすがに触るのを諦め、そっと見守るだけになってしつっこいタッチから逃れます。
 チンパンジーの方は、時に小さい子供に威嚇したり、「ホオッ、ホオッ」としつっこさに怒りの声を上げます。が、それが又お客様の喜ぶ材料です。
 まだ、当分は日光浴を続けます。「ジーコ」と「ジュリー」を見かけた方は、近寄ってやさしく触れ合いを楽しんで下さい。
(池ヶ谷正志)

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