95号(1993年09月)11ページ
幼児動物教室【ヘビと一緒に記念撮影】
交互にヒヨコに触りヤギに餌を与えた二班は、ひとつになって集合。いよいよニシキヘビと一緒に記念撮影です。
恐さと好奇心が入り混じって少々ざわつく中、担当者がおおよそ全長三m、体重二十kgもあるのを首に巻いてやってきて、おもむろに先程述べた体の長さや重さの他に
・毎日触っているから決して恐くはないこと
・毒はないこと
・足はないが、その痕跡はあること
・どこまでが胴でどこからが尻尾か
などが説明されます。
そうして、いよいよ四人が一組になって記念撮影です。頭のほうは担当者が持ち、尻尾のほうは園側の先生が持ち、胴のところに四人が並んで持ち上げてパチリとやるのです。
反応は、実に様々。胴はナイロンのようだと言ったり、すべすべしている、暖ったかいなどと、恐れずに触った子は得意気な顔をして私達に語りかけてきます。
と言ったって、相手は大きなニシキヘビです。全部が全部に好かれる筈はありません。ほんの少し触るのさえ拒絶する子がいれば、とうとう自分の番が回ってきて泣き出す子もいます。
ずっこけた感想をひとつ。ポニーに恐れおののいていてとうとう乗れなかった子がいて、ヘビの時はどうなるか心配していたのですが、全く逆の反応です。喜喜として触りまくり先程の怯えの表情が吹っ飛んでいるのです。幼児の心を解するのは大変です。