96号(1993年11月)2ページ
ホンシュウシカ舎前にてはいポ−ズ!!
園内には上、下水禽池と名前のついた二つの池があります。上水禽池の回りの樹木には野生のコサギ、ゴイサギ、アオサギといった鳥達が六月頃営巣をしてヒナをかえしています。そして下水禽池は中にクモザルの島があり、また当園で飼育しているモモイロペリカン、カナダガン、ツクシガモ、アカハシハジロなどのカモ達とともに冬場は野生のマガモ、コガモなどでにぎわっています。
この下水禽池のほとりにホンシュウシカ舎があります。その横に、十二月二十日、シカをモチーフにした記念撮影の場所が設置されました。
園内の獣舎のいくつかの場所に、パネルが置いてあることをお気ずきでしょうか。また、ダチョウ舎横に本物の卵(中身はかえてあります)が置いてあり、自由にさわれることを御存じでしょうか。
これらは、来園して下さるお客様に少しでも動物のことを知ってほしい、少しでもさわれる機会を作りたいと飼育係が考えて作った物なのです。
「毎年はえかわるシカの角も、なんとかお客様に触ってもらう方法はないだろうか。」
その発想から、いろいろな方法が考えだされました。ダチョウの卵のようにケースに入れたらどうだろうか、いや、それではうまく触れないから、角にひもをつけてどこかに固定しておいたらどうか等・・・・
そこでふとひらめきました。バイソン舎前にゴリラ、ライオンが描かれているパネルがあり、顔の部分だけくりぬかれていてお客様がそこから顔を出して記念撮影をしている姿が浮かんできたのです。これが応用できないかと案を練ることになりました。
動物園そして協会職員が八十名ちかくいますのでいろいろと才能を持った人がたくさんいます。その人々が力をあわせ角を固定したり、シカの絵をかいたりして十二月二十日にシカの看板がようやく完成しました。
あなたも一度いらっしゃいませんか。シカの角を触ったり、ここで一枚記念撮影をしてみて下さい。
はい ポーズ!!