でっきぶらし(News Paper)

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スポットガイド 1月15日 ピューマ

今回のスポットガイドはPUMA(プーマ)です!みなさんもご存じのあの有名なロゴ、実はピューマがモデルなんです。力強い野獣のような特性を表現しています。

まずは当園で飼育しているオスのアルタイル(6歳)とメスのベガ(5歳)、2頭の見分け方を紹介しました。実はこの2頭、〇〇が違うんです。〇〇とは「顔の大きさ」です。オスの方が大きく、メスの方が小さくなっています。けど、もしオスの方が奥にいてメスの方が手前にいた場合は?…その時は体色の濃さで判断します。メスの方が濃いめの茶色になっています。

次にピューマの国内飼育状況についての説明をしました。ピューマは日本全国では14頭(オス6頭、メス8頭)しか飼育されておらず、また、若いペアが飼育されている園館も少ないので、将来的に見ることができる動物園はより限られてくる可能性があります。嬉しいことに、アルタイルとベガの間には2019年2月にメス(ニーナ)が1頭生まれています。現在は盛岡市動物公園で飼育されており、繁殖に期待がかかっています。

最後はピューマのご飯についてです。1日に1回、馬のお肉、鶏のむね肉、鶏の頭を与えています。2頭ともすぐに完食します。また定期的に、丸鶏、骨付き鹿肉を与えています。最近では、オスのみですが屠体給餌(とたいきゅうじ)を実施しています。屠体給餌とは、動物の肉を毛や皮、骨がついたまま、野生本来の環境に近い状態で与えることです。採食時間も長くなり、その分、消化の為の休息時間も長くなります。またシカ・イノシシなどの野生鳥獣による農作物への被害は、年間約100億円以上、処分頭数は100万頭以上といわれています。しかしそのうちの約9割は利用されずに処分されているというのが現状です。屠体給餌は動物園動物の飼育環境の改善だけでなく、「①農作物被害の現状や鳥獣処分頭数などの地域の獣害問題への理解」「②命を無駄にしないための活動」も目的としています。

当日はオスのアルタイルに屠体を与えました。いつもの餌ならすぐに完食ですが、今回は閉園までに食べ終わらず、途中休憩もしながら、時間をかけて食べるという、いつもと違った様子が見られました。この取り組みにご理解いただければ幸いです。

(中根 建宜)

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