ケガをした動物をみつけたら

始めに静岡県自然保護課 054-221-2719(閉庁日054-221-2455)へご連絡をお願いします!
静岡県自然保護課からの要請のない持ち込みには対応しかねますので予めご了承ください。

まずは状況を見極めて

野生の動物は自然の中で暮らすのが一番です。一度人間が育てると自然界に帰るのは非常に難しいといわれています。
ケガをした動物(傷病鳥獣:しょうびょうちょうじゅう)を見つけたときは、ケガや衰弱の程度を見て、元気があればむやみに触れたりせずそっとしておきましょう。

野生ではない愛玩動物の場合

●イヌやネコ

お近くの保健所にご連絡ください。
※静岡市内の場合は、静岡市動物指導センター
葵区・駿河区 TEL 054-278-6409
清水区 TEL 054-354-2403

●迷い鳩(脚環や標識のついたハト)

※脚環に電話番号がある → それが飼い主の番号ですので、電話してあげてください。
※「JAPAN」または「JPN」 → 日本鳩レース協会 TEL:0120-810-118
※「NIPPON」→ 日本伝書鳩協会 TEL:03-3801-2789

●その他のペット

迷子になったペットを探している飼い主がいるかもしれません。
まずはお近くの警察に届け出てください。

すでに死んでしまっている場合

特別天然記念物のカモシカなど特別な鳥獣を除いて、死んでしまった動物は、各市町村が焼却処理(または発見者が埋葬)することになります。

ヒナや幼獣の場合要注意!保護のつもりが、「誘拐」に

ヒナや幼獣の場合は、近くに巣があり、親がいると思われるので、できるだけ触らずにそっとしておきましょう。あなたが気付かなくても、たいてい近くに巣があったり、親がいたりします。親は人がそばにいるので近づくことができず、困っているかもしれません。そのままにしておきましょう。仮に連れてきても、うまく育つ可能性は低く、野生に戻すのはさらに難しいです。猫が近くにいて危ないと思うような場合は、近くの枝先など猫の近づけないところに乗せてあげるといいでしょう。

日本平動物園に持ち込まれる「傷病鳥獣」の大半が春から初夏に「保護」されてくる鳥のヒナです。その中には、保護する必要のない「巣立ち雛」も多く含まれています。彼らは、巣立ちしたばかりで、まだうまく飛べず、すぐに疲れて休憩します。親はそんなヒナに餌を運びながら、うまく飛べるように見守っているのです。

ですから、ヒナが1羽でいても拾わずにそのままにしておきましょう。また、拾ってしまったヒナはできるだけ早く元の場所に戻してください。かわいそうに思うかもしれませんが、それがヒナのために一番よいことなのです。

軽い怪我の場合

野生動物は、ある程度の怪我なら自然に回復します。その場合には、怪我を治してあげることよりも、逃げ回る動物を無理に追いまわして捕まえたり、見慣れぬ餌を無理に食べさせたりしないことの方が重要です。

野生動物にとって、餌は自分で探して食べるもの。人間が出した餌を、食べてくれない動物は多いのです。無理やり餌を与えることが、動物にとってストレスになってしまい、結果死んでしまうこともあります。

「保護は最後の手段で、自然のままが一番」ということをご理解ください。

大怪我や病気で動けない場合

野生動物が大怪我や病気で動けない場合は、捕まえて、ダンボールなどに入れ、薄暗いところで安静にさせてください。多くの動物は、暗くて静かな場所においてあげれば落ち着きます。外が見えると動いて体力を消耗するので、ダンボールはふたをしてください。ただし、動物の状態によっては保護の必要がない場合もありますので、静岡県自然保護課までお問い合わせください。

寒い時期は暖めてあげることも大切です。使い捨てカイロやペットボトルにお湯を入れた湯たんぽが利用しやすいです。ただし直接動物に当たらないように注意してください。また使い捨てカイロは酸素を使って発熱するため、箱の中に入れておくと中が酸欠になってしまいます。必ず箱の外に置いてください。

※野生の動物はさまざまな病原菌を持っています。やむをえず触る場合は薄いゴム手袋などをするか、あとで手を消毒しましょう。

傷病鳥獣保護センターの役割

静岡県内には、静岡県から委託を受けた傷病鳥獣保護センターが2つあります。日本平動物園と浜松市動物園(TEL:053-487-1122)です。傷病鳥獣保護センターの役割は、持ち込まれた傷病鳥獣を保護し、必要に応じて治療を行い、野生に戻せるようになれば自然界に返しています。

動物園では、直接の受け取りや回収は行っていません。ケガをした野生鳥獣を見つけ保護が必要と考えられる場合には、静岡県自然保護課 054-221-2719(閉庁日054-221-2455)へお問い合わせください。

その後は?自然界への復帰と里親ボランティア

保護収容された傷病鳥獣は、適切な治療を受け、回復後は、自然の豊かな場所に放鳥・放獣されます。

しかし、傷病鳥獣のなかには、野生復帰できる見込みのないものや長期療養を必要とするものなども見受けられます。このような動物は、一般のボランティア(傷病鳥獣保護サポーター)にお預かりいただくこともあります。傷病鳥獣保護サポーターについては、静岡県自然保護課にお問合せください。