飼育日誌

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【ブログ】ニーナの出園について

5月18日 ピューマのニーナが盛岡市動物公園へ出園しました。

本来ならお別れ会をして盛大に送り出してあげるところなのですが、新型コロナウイルス拡大防止のための臨時休園になり、残念ながら休園中の出園となってしまいました。

出園までの様子についてお伝えします。


ニーナは昨年2月7日に生まれ、母ベガに大切に育てられ、自由にのびのびと立派なピューマに成長しました。
ピューマは単独生活をする動物で、母親だけで子育てをし、母親から狩りの方法などを学び成長していきます。生後1年くらいして自分だけで狩りができるようになったら徐々に親から離れ、独り立ちしていくと言われています。

1月ごろからベガの発情も戻り始め、ニーナが遊びに誘っても素っ気なくしたり、怒ったりすることが増えてきたので、そろそろ独り立ちかな…と考え始めました。

5月になり、搬出する時にニーナが入る輸送箱が届き、輸送箱へ入る訓練が始まりました。
好奇心旺盛な性格のニーナは初日に輸送箱の中に入りましたが、フタを閉めようとすると驚いてすぐに箱から出ていってしまいます。
毎日練習をしても一進一退。なかなかうまくいきません。もし、自分から箱に入ってくれなかった場合、麻酔をして輸送箱へニーナを入れないといけないので、身体への負担や、移動距離が長い事を考えるとできれば麻酔はかけたくなかったのです。

出園日当日、ニーナのがんばりもあり、なんとか輸送箱に入ってくれました。
ニーナは少し緊張した様子でしたが、怪我もなく、健康な状態です。
盛岡までの長旅となり、担当者としても少し心配ですが、日本平動物園で毎日放飼場を飛び回っていた元気いっぱいのニーナですから、きっと新天地でも楽しく過ごしてくれると信じています。

盛岡市動物公園では以前当園にいたリンカーンとエリザベスのひ孫にあたる「タフ」が待っています。
いつか2頭の間に赤ちゃんが生まれることを期待して静岡からエールを送りたいと思います。
ニーナ、盛岡でも元気いっぱいで過ごしてね!タフと仲良くするんだよ~。

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