日本平動物園では9月2日より『レッサーパンダFESTIVAL！』のイベントを
国際レッサーパンダデーに合わせて行っています。
本記事ではイベントを盛り上げるために販売している日本平オリジナルイラスト
のTシャツについてお話します。

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追加してもらった商品に『オーガニックコットン』Tシャツがあります。

オーガニックコットンを知らない人にもこの機会にぜひ知ってもらいたいのでご紹介しますね

まずはコットンの話を少し・・・

コットン、つまり綿は私たちの洋服など布製品に使われる世界的ロングセラー農作物の１つです。
日本ではあまり栽培されていませんが、海外で生産されたコットンはたくさん輸入されています。

コットン栽培には２つ大きな環境負荷があると言われています。

１つ、コットンを育てるには水を多量に使います。＊１
２つ、コットンを育てるには多量の農薬を使います。＊２

ちなみに、コットン栽培ナンバーワンツーは中国とインドです。
どちらも水不足が心配されている土地で、
どちらもレッサーパンダの生息地でもあります。
（コットン畑はレッサーパンダの生息域とは被ってはいないはずですので直接の影響はないと思います。）
当園ではイベント開催中、ネパールに本拠地を置くレッサーパンダ保全団体RedPandaNetWorkの活動を紹介しているのですが、その活動のなかにも『生息地に水場を作る』活動があります。
コットン畑とは離れているはずのレッサーパンダの生息地でも、水不足による動物への悪影響が心配され対策がとられています。

そんなコットンの環境負荷を減らすため手間暇かけて生産されているのが『オーガニックコットン』です。
環境に優しいコットン生産には人の手がかかるため、オーガニックコットン商品は値段がお高くなります。
とくに厳しい基準を合格しているオーガニックコットンは、環境負荷だけでなく生産する人々の労働環境の保証されているため、なかなか高価な品となります。
それに比べますと、今回販売してもらったTシャツは『ちょっとずつ地球環境と社会に貢献しよう』がコンセプトなので、100％オーガニックコットンではない代わりに値段を抑えてあります。

ご紹介しているオーガニックコットンはあくまで選択肢の一つです。
人によってはやり服にお金をかけられる金額が決まっている方もいれば、
うちの職員のようにビビットカラーでおしゃれをしたい人もいると思います。

（当園の販売ラインナップですとカラフルなTシャツはオーガニックコットンでは選べません。）

なにかを我慢して選んでほしいわけではなく、こういう商品もあるという事を知ってほしくて紹介させていただきました。
地球にやさしい習慣は他にも色々あります。
レッサーパンダFESTIVAL！を通じて、地球のためにどんなことができるかを考えるきっかけにしていただけると嬉しいです。


（＊１　世界で4番目に大きかった塩湖、アラル海は2014年にはほぼ消滅しています。これはコットン栽培が原因だそうです。）
（＊２国際綿花諮問委員会の調査によると『綿栽培は世界の畑の2.5％ほどだが、世界で使われる殺虫剤の15.7％、農薬で6.8％が綿栽培に使用されている』そうです。）

参考HP
https://joca.gr.jp/column7/　「日本オーガニックコットン協会コラム」
https://www.wwf.or.jp/activities/basicinfo/4580.html　「WWF　コットンって…」
https://www.asahi.com/eco/chikyuihen/aralsea/　「朝日新聞　地球異変」
https://orgabits.com/　「orgabits」