2015.06.07
【ブログ】小型サル舎の見える化計画③
小型サルの魅力を伝えるため、この春から小型サル担当になった飼育技師(♂)の
取り組みを少しずつ紹介するブログ。
第3弾は【クロミミマーモセットとエンペラータマリンの引っ越し】です。
マーモセットやタマリンがいる獣舎は第一小型サル舎と呼ばれ、
キツネザルやリスザルがいる第二小型サル舎と区別しています。
第一小型サル舎には9つの展示場があり、小さい展示場が6つと大きい展示場が3つあります。
これまで大きな展示場の1つにはエンペラータマリン1頭が展示され、
小さな展示場の1つにはクロミミマーモセットが展示されていました。
クロミミマーモセット(写真1)は国内6か所の動物園で飼育されていますが、
当園のペアは2014年以降順調に繁殖して両親と子ども4頭の家族になり、
展示場が手狭になってきました。
出産間隔から考えると、順調に行けば6月下旬に次の出産が起こり得るため、
今回クロミミマーモセットとエンペラータマリンの展示場を入れ替えることにしました。
まずは5月28日にエンペラータマリンをバックヤードに収容し、
エンペラータマリンが展示されていた檻や巣箱を消毒しました。
数日かけて枝や植栽の配置を一新し、
6月1日の休園日にクロミミマーモセットの引っ越しを行いました。
引っ越しの際は1頭ずつ捕獲して移動させたのですが、
4頭の子ども達の性別判定とマイクロチップの埋入も同時に行いました(子どもは4頭とも♂でした)。
クロミミマーモセットの新しい展示場は、もともと植栽が豊かでしたが、
さらに枝をたくさん入れたので、小型サル舎で一番ジャングルっぽくなっています(写真2)。
特に子ども達は、木の枝や葉が新鮮なようで、
枝はをちぎったり噛んだりして遊んでいます。
これまでクロミミマーモセットが展示されていた場所は、同様に消毒、枝や植栽の配置換えを行い、6月4日の昼にエンペラータマリンの展示を再開しました。
エンペラータマリンは、
日本の動物園では わずか数頭 しか飼育されていないとても希少なサルです(写真3)。
新しい展示場でより見やすくなったクロミミマーモセットとエンペラータマリンに
ぜひ会いに来てください。